歯列矯正だけじゃない? 口呼吸改善と小児矯正の深い関係
2026.05.18

小児矯正というと、「歯並びをきれいに整える治療」というイメージが強いかもしれません。実は、小児矯正の本当の目的は“見た目”だけではありません。
「口呼吸の改善」 という、とても重要なテーマが関わっています。それでは、口呼吸改善と小児矯正には、どのような関係があるのかをわかりやすく解説します。
1、なぜ口呼吸が問題なのですか?
本来、私たち人間の体は鼻で呼吸をするようにつくられています。
鼻は空気を温め、湿らせ、ホコリやウイルスを除去してきれいな空気を肺へ届ける、いわば“高性能フィルター”の役割を持っています。
しかし近年、お子様たちに口呼吸の増加が見られます。
その原因としては、「アレルギー」や「鼻炎」「口周りの筋力不足」「姿勢の悪化」「 噛む回数の減少」などが指摘されています。
では、口呼吸を続けると、どのような悪影響が起こりやすくなるのでしょうか。
・歯並びが乱れやすい
・風邪をひきやすい
・口が乾燥しやすい
・集中力の低下
・睡眠の質の低下
特に歯並びとの関係は深く、口呼吸の習慣があると 上顎が狭くなる・歯が並ぶスペースが不足する・前歯が出やすい といった問題が起こりやすくなります。
2、小児矯正は「呼吸」と「筋機能」を整える治療
小児矯正の特徴は、単に歯を動かすだけでなく、 呼吸・舌の位置・口周りの筋肉の発達までを含めた総合的アプローチでもあります。
上顎を広げて空気の通り道を確保
口呼吸のお子様は、上顎が成長不足のことが多く、鼻の奥の空気の通り道(鼻腔)が狭くなりがちです。
上顎を拡大する矯正治療を行うことで、
・歯並びのスペースが増える
・鼻呼吸がしやすくなる
・睡眠の質が改善する
という複合的な改善効果が期待できます。
舌の正しい位置を習慣づける
舌は本来、上あごの内側(スポット)に収まっています。
しかし口呼吸のお子様は舌が下がりがちで、その結果、
・舌で歯を押す
・出っ歯の原因になる
・口が開きやすくなる
といった悪循環が起こります。
小児矯正では、舌を正しい位置に戻すための MFT(口腔筋機能療法)を取り入れ、呼吸機能の土台を整えます。
口周りの筋肉を鍛えて、口呼吸を自然に改善
あいうべ体操(口を大きく「あー」「いー」「うー」「べー」と動かし、口輪筋と舌の筋肉を鍛える体操)や、お子様向けの簡単なトレーニングを行うことで、
・口を閉じる力(口輪筋)
・姿勢を維持する力
・正しい飲み込み
が身につきます。
矯正装置だけでは補えない部分を、筋機能トレーニングで強化し「歯並びを整える→呼吸を整える→成長を整える」 という好循環が生まれます。
3、 プレオルソなどの小児矯正装置は呼吸改善にも役立つ
マウスピース型の小児矯正装置は、
・口を閉じる習慣づけ
・舌の位置改善
・正しいかみ合わせへ誘導
といった機能を持っています。
口呼吸を鼻呼吸へと導く「トレーニング装置」として活用できる点が、従来のワイヤー矯正とは大きく違うポイントです。
まとめ
小児矯正は、歯並びだけでなく「お子様子の成長」に関わる治療だと考えることが大切です。口呼吸が改善すると、「集中力が高まる」「風邪をひきにくくなる」「姿勢が良くなる」「睡眠の質が上がる」など、お子様子の健康づくり、生活全体の改善を期待できます。
つまり小児矯正とは、単なる「歯並びを整える治療」ではなく、「正しく成長するためのサポート」だと捉えてもいいのではないでしょうか。












