歯のコラム

プレオルソって何?

2026.05.12

小児矯正を検討されている保護者様から、

「プレオルソってどんな装置ですか?」

「普通の矯正と何が違うの?」

と質問をいただくことが増えています。

プレオルソは、成長期のお子さま向けに開発された“マウスピース型矯正装置”です。
従来のワイヤー矯正とは異なり、お口の機能改善にも重点を置いているため、「歯をきれいに並べる土台づくり」にとても効果的です。

プレオルソの特徴、適応、メリット・デメリットを解説します。

1. プレオルソとは?

子どもの“噛み合わせ”と“お口の習慣”を整える新しい矯正装置

プレオルソ(PREORTHO)は、柔らかい医療用ポリウレタンでつくられた“取り外し式”の矯正装置です。
主に 4〜10歳の成長期のお子様に使用されます。

この装置の開発目的は

・歯並びの土台となる顎のバランスを整える

・舌・口周りの筋肉の使い方(口腔習慣)を正しくする

・噛み合わせのズレを改善する

・将来の歯列不正を予防する

単に歯を動かすだけでなく、“正しい機能を身につけていく矯正”という点が、プレオルソの最大の特徴です。

2. プレオルソはどんなお子様に向いている?

プレオルソは、次のような歯並び・習慣があるお子様に効果が期待できます。

・出っ歯(上顎前突)

上の前歯が前へ出てしまうタイプ。
舌の使い方や口呼吸が影響していることが多いため、プレオルソで筋機能を整えることが効果的です。

・受け口(反対咬合)

下の歯が前へ出るタイプ。
成長期に適切な装置を使うことで、骨格のズレを最小限に抑えられます。

・開咬(前歯が閉じない)

指しゃぶりや舌癖が原因となっていることが多い歯列不正。
プレオルソは舌の位置を整える設計になっており、機能の改善が期待できます。

・お口ポカン・口呼吸

お口の筋力バランスが整い、正しい口の閉じ方・舌の位置を身につけることで改善を促すことができます。

・乳歯と永久歯が混在する混合歯列期

成長を利用した早期医療介入により、将来の矯正治療がスムーズになります。

3. プレオルソのメリット

① お口の“機能”を改善できる

プレオルソは、舌・唇・頬の筋肉を正しく使うように誘導する設計がされています。
そのため、歯並びの乱れの根本原因、「クセ」を改善しやすくなります。

② 痛みが少なく、やわらかいため使いやすい

金属のワイヤーを使わないため、痛みや違和感が少なく、お子様が装着しやすい装置です。

③ 取り外し可能で衛生的

食事や歯みがきのときは取り外せるため、お口の中を清潔に保ちやすい。

④ 使用時間が明確で取り組みやすい

基本的な使用時間は

・日中の1時間使用

・就寝時装着

という使用スタイルで、生活リズムに合わせやすい。

⑤ 将来の矯正を軽くする効果も

プレオルソで顎や筋機能を整えておくと、将来的にワイヤー矯正が必要になった場合でも、治療期間が短縮されたり、抜歯を回避できたりするケースがあります。

4. プレオルソのデメリット

注意点も確認しておきましょう。

・装着時間を守らないと効果が出ない

取り外しが簡単な反面、使わない日が続くと効果が落ちてしまいます。
そのため、保護者様のサポートがとても重要です。

・歯を大きく動かす治療には不向き

プレオルソは“歯列の土台づくり”が中心です。
すでに永久歯が並んでいる場合や、大きな歯列不正が必要な場合は、別の矯正装置が必要です。

・個々の症例によっては適応外に

骨格のズレが大きいなど、専門的な治療を優先する必要がある場合には、適さないことがあります。

5. プレオルソ治療の流れ

一般的な流れは次の通りです。

1. 初診相談・診査

2. 精密検査(レントゲン・模型・顎の成長分析など)

3. 治療計画の説明

4. プレオルソ装置の作製・装着指導

5. 月1回程度の経過チェック

6. 歯並び・噛み合わせの改善後、必要に応じて次のステップへ

プレオルソだけで十分なケースもあれば、第Ⅰ期治療として役立てながら将来の矯正につなぐケースもあります。

まとめ

プレオルソは、「歯を並べる前に、お口の機能と成長を整える」ための新しい小児矯正装置です。
痛みが少なく、お子様が取り組みやすい設計で、早期の歯列不正予防にも役立ちます。お子様の成長状態や歯並びの特徴に合わせて、プレオルソが適しているかどうかを判断し、最適な治療方法をご提案しています。