指しゃぶりや口呼吸が与える影響と対策
2026.05.20

お子様子の成長期は、歯並びやあごの発育にとっても大切な時期です。
この時期に「指しゃぶり」や「口呼吸」が長く続くと、歯並びだけでなく、姿勢・集中力・健康にさまざまな影響があらわれます。
では、どのような影響が出るのか、対策はあるのか、気になるところをサクッと見ていきましょう。
1、指しゃぶりが与える影響
指しゃぶりは赤ちゃんの頃には自然な行動ですが、4~5歳を過ぎても癖として残っていると、歯並びやあごの成長に問題が出ることがあります。
お主に見られる影響は、
①出っ歯(上顎前突)の原因になる
指が前歯を前へ押し出すことで、上の前歯が前に傾き、出っ歯になりやすい。
また、口がポカンと開きやすくなる「口唇閉鎖不全」にもつながります。
②開咬(上下の歯が噛み合わない)になる
指が上下の前歯の間に入り込むため、噛んだときに前歯が閉じない状態(開咬)が起きます。
開咬は噛む力が弱くなったり、発音のクセが出る原因にもなります。
③上あごが変形し、歯が並ぶスペースが狭くなる
長期間指をくわえ続けると、上あごが押し広げられたり、逆に歪んだまま固まることがあります。
そのため歯が並ぶスペースが不足し、ガタガタの歯並びになることもあります。
2、口呼吸が与える影響
近年、増えていると言われるお子様の口呼吸。鼻ではなく口で呼吸する癖が続くと、次のような問題が起きやすくなります。
① 歯並びが乱れやすくなる
口呼吸をすると舌の位置が下がり、上あごが成長不足になりやすい。
その結果:
・上あごが狭くなる
・歯が重なる
・出っ歯になりやすい
などの歯並びの乱れにつながります。
②風邪をひきやすくなる
鼻は体内に入る空気のフィルターの役割を持っていますが、口呼吸では外気が直接体内へ入り細菌やウイルスが取り込まれ、風邪を引きやすくなると言われています。
③睡眠の質が下がり、集中力にも影響
口呼吸は、睡眠中にいびきをかく、眠りが浅くなるといった問題にも関係します。
その結果、日中の集中力低下、学習面への影響も指摘されています。
3、指しゃぶりの対策
指しゃぶりは、単に「やめなさい」と言っても改善しづらいものです。
それは、お子様の心の安心材料になっていることも多いためです。叱らず、無理をさせず、環境を整えながらアプローチすることで、お子様が自然にやめられるように導くことができます。
①寝る前の安心ルーティンを作る
絵本、スキンシップなど寝る前にお子様と安心できる時間を持つと、自然と指しゃぶりが減る場合があります。
②手を使う遊びを増やす
折り紙、積み木、お絵かき、粘土など手先を使う遊びを増やすと、指しゃぶりが減る場合があります。
③爪に塗る専用の苦味剤
どうしても指しゃぶりがやめられない場合は、歯科医院が紹介する「爪に塗る専用の苦味剤」の使用も一つの選択肢です。
④小児矯正装置で癖の改善をサポート
プレオルソなどのマウスピース型装置は、口を閉じる力や舌の位置を整える働きがあり、指しゃぶりの改善にも効果が期待できます。
4、 口呼吸の対策
口呼吸改善には、原因を探りながら習慣を変えることが大切です。
鼻炎やアレルギーのチェック
鼻が詰まっている場合、まずは耳鼻科を受診しましょう。物理的に鼻呼吸できないことが原因なら、治療が必要です。
姿勢改善
猫背のお子様は、口呼吸になりやすいと言われています。姿勢を整えることの大切さをお話しする機会を持つのもいい対策になります。
あいうべ体操・口腔筋機能療法(MFT)
舌や口周りの筋肉を鍛えるトレーニングは、口呼吸改善にとても効果的です。
・舌を上あごに持ち上げる
・口をしっかり閉じる
・正しい飲み込みが身につく
などの習慣が身につくと、無理なく鼻呼吸へ移行しやすくなります。
小児矯正で根本的な改善
上あごの成長不足や歯並びの乱れが原因の場合、矯正治療で鼻腔を広げ、呼吸しやすいお口環境をつくること重要です。
マウスピース型矯正や拡大装置などは、呼吸改善と相性の良い治療法です。
まとめ
指しゃぶりも口呼吸も、決して「悪い癖」ではなく、お子様子が成長する過程でよく見られる行動です。
しかし、放置すると歯並びだけでなく、呼吸、睡眠、発育など広い範囲に影響が出ることがあります。
早めに優しくサポートしながら改善しさせれば、お子様の健康な成長につながります。「癖をやめさせる」ではなく、「正しい成長へ導くサポート」を大切にするのが、お勧めです。












